【資料公開】近道こちらです。DX推進に必須のデータ分析基盤構築 – Classmethod Showcase Data Analytics & Management
はじめに
2023年6月15日に開催したクラスメソッド社主催ウェビナーClassmethod Showcase Data Analytics & Managementにて、「近道こちらです。DX推進に必須のデータ分析基盤構築」のセッションを担当しました。説明スライドを公開すると共に、セッション後アンケートにてコメントを多く頂きましたので、その内容を踏まえた補足事項を紹介致します。
登壇資料
補足説明
- データ分析のはじめかた
- データ分析基盤の導入まで
- データ分析基盤を早期導入する方法
データ分析のはじめかた
「データ分析を始めなければいけないが、どこから手を付ければよいかわからない」とお悩みの方を多く拝見しました。データ分析は自社の課題をデータという形で明らかにし、より正しい判断を導き出すための手段として行うものです。従って、課題/問題意識がない状態での「なんとなく」なデータ分析では課題解決のヒントは得にくいと考えます。
また、昨今のAIというキーワードの流行と、小さい頃からドラえもんのような高度な人間型ロボットに親しんだ結果として「それっぽいデータをAIに渡したら思いもよらなかった斬新な分析結果が得られる」という期待をされる方も少なからずいらっしゃいます。しかしそれはセッション中にお伝えした通り「少なくともAIが自社内のデータの意味を正しく理解できる」事が最低条件になります。まだまだ人間が手作業でお膳立て、準備しなければならない状況にあります。この現実を念頭に置いて、将来のAI活用に向けて今はコツコツとしたデータ整備を継続するのが、実は最も確実な成長方法だと思っています。
「データカタログ製品について詳しく知りたい」というご意見もありましたので、弊社ブログサイトDevelopersIOを紹介します。データカタログ回りは、2023年時点で最もアツい競争が繰り広げられてる領域の一つです。弊社でも様々なデータカタログ製品/サービスを日々検証し、使い勝手や新たな発見をブログとして公開していますので、注視頂ければと思います。
データ分析基盤の導入まで
こちらのセクションでは「整然データという言葉を初めて聞いた」というコメントを複数頂きました。新しい知見をお伝えできて嬉しく思います。
この整然(tidy)データは、データ分析の分野で使われているR言語の普及に多大な貢献をしているHadley Wickam氏が提唱した概念です。以下が元々の論文です。
- Wickham, H. (2014). Tidy data. Journal of Statistical Software, 59 (10). doi:10.18637/jss.v059.i10
こちらの論文を和訳したものが以下にありますので、まずはこちらを参照頂くのが理解が早いと思います。
これから分析の為のデータを整備するにあたっては、是非この整然データの形でデータを揃えて頂くことをお勧めします。憶えておいてください。
データ分析基盤を早期導入する方法
弊社では、多数のデータ分析基盤を構築した経験を踏まえて「データ分析基盤に必要な最小限の機能をワンパッケージで」提供しています。それがセッションでご紹介した「カスタマーストーリー(CS)アナリティクス」です。現在は課題となりがちな「オンプレ上のデータベースのデータを簡単にクラウド環境に持っていきたい」という要望を叶えるための機能を「CSアナリティクス データアップローダ(DU)」として追加していますので、そういう点でお困りの方は是非ご検討頂ければと思います。
さいごに
データ分析の為のツール/サービスは、この5年だけでもだいぶ技術的に進化し、開発の為の時間的コストが抑えられるようになってきました。しかしデータ分析に最も重要なのは、繰り返しになりますが、それぞれの会社がどんな課題を持ち、それをどのように解決したいのか、という点にあります。ツールやサービス選定の前に、まずこの課題をしっかり自社内で議論、整理して頂くようお願い致します。
その後の分析ツールやサービス選定、構築、ダッシュボード開発など、弊社は様々な面で支援が可能です。是非ご相談ください。